大量案件でPCに張り付くか風邪で寝込むか、とにかく自宅に引きこもりっぱなしなここ半月でした。引きこもっていても風邪って引くものなのですね。
やっと風邪が治り作業の目鼻もついた週末、久々に夫婦で外出・外食することにしました。まあ、風邪をひいている間はそばを食べたりホットレモン系の甘いドリンクを摂取したりしていたので、厳密にはタイトルにあるような糖質制限解除…ではありませんが。
今回もシェフのおまかせコースを予約。そして、壊れたレコードのように「オイシイネーオイシイネー」を繰り返しました。
嬉しかったのが、お店の方が我々のことを記憶していらしたこと。単純かもしれませんが、存在を覚えてもらえるということは好感度がかなりUPします。
下戸・車で来店する立場としては個人的に助かるノンアルコールカクテルでディナー気分を盛り上げていきます。主人はグレープとジンジャーエールの「キティ」を。
私も前回同様、スプロッシをチョイス。
先付 スタイリッシュなカクテルグラスに盛り付けられた、石川県産本ズワイガニのサラダ仕立てです。カニ特有の豊かな風味が口いっぱいに広がります。塩辛さの一切ない、滑らかでまったりとしたキャビアも絶品です。
アミューズ ”A little bit of everything (in Italian way)"とでも言いたくなる、バラエティ豊かなアミューズです。
右上から時計回りに本マグロのカルパッチョ、野菜のゼリー寄せ、フレッシュなトマトとバジルを添えたモツァレラのカプレーゼ、切りたてのイタリア産生ハム、地鶏を使ったテリーヌ。
まず本マグロが和牛並みのサシが入っているのが目に入ります。口に入れると、とろーんとしたその旨味と酸味が口の中でとろけていきました。
テリーヌは、ジューシーな鶏肉がごろりと入っておりこれまたコクのある逸品です。
生ハムは、手軽なパック商品にあるようなぬちゃぬちゃした舌触りを感じさせません。ちゃんとした生ハムってこういうテイストなんだ、と感じました。昔バルセロナの気軽な喫茶店で出てきたシンプルなボカディーヨ(サンドイッチ)に挟まれていた生ハムも、こういう乾燥した舌触りだったなぁ、と少しノスタルジア。
野菜のゼリー寄せとモツァレラのカプレーゼは、これら濃厚な面子のクッション役としてぴったりです。いずれも素朴ながら野菜やチーズの自然な風味を楽しめます。
パスタ 自家製からすみを使ったリングイネ
三大珍味の1つをイタリア流に翻案した、とでも言いましょうか。白いお皿の上で光るからすみは、金粉のようでめでたい料理に見えます。ちなみに自家製ゆえ、からすみは塩分を薄めに調整しているとのこと。黄身の醤油漬けに似たぽってりとした味わいが、オリーブ油メインのシンプルなリングイネに絡んで美味です。ああ、これもおかわりしたかったなぁ。
リングイネの次は、菜園風リゾット。たっぷりの野菜をトマト風味ソースで煮たお米とともに味わいます。エッジの効いたパスタ料理とは異なる、ほっとする滋味が印象的でした。
魚料理 オマールエビのアメリケーヌソース添え
テラコッタ色が鮮やかなソースには海老味噌も含まれているとのこと。エビ特有の旨味たっぷり濃厚ソースが、がっつり肉厚なエビの身を華やかに彩ります。付け合わせの野菜もこれまた甘みが強く、うっとりします。
肉料理 牛のローストとフォアグラのソテー
えーと…後でカメラを見返したらブレまくりの意味不明なアングルだったため、目玉の肉料理は…No pictureということで…多分大好きなフォアグラを目の前にしてはしゃいでいたためだと思いますヽ(`Д´)ノウワァァァン
今回は中がレアなローストビーフでした。前回と同じ、カトラリーを通しやすい柔らかかつジューシーな口当たり。深く濃いフォアグラも、前回同様安定したおいしさです。外はカリッ、中はむっちりのバランスが絶妙でした。
デザート チョコレートのテリーヌとバニラアイスのアフォガートです。エスプレッソはその場で注いでいただきました。ひんやりほかほかの掛け合わせでできるコーヒークリーム、テリーヌの中に隠れたオレンジピールのほろ苦さは、大人なテイスト。コーヒークリーム好きとしては幸せな締めくくりでした。
2回訪問して感じたのは、「ハズレがない安定性」と「ホスピタリティ」。常連と見受けられる顧客も多数おり、なるほどリピーターが多いのも納得だな、と思いました。